South Africa

もっと知りたい南アフリカの魅力

リンポポ州に暮らす聖なる部族 ヴェンダ族の伝統文化

ヴェンダ族は人口の多い部族ではありませんが、豊かな伝統文化を誇っています。ヴェンダの伝統文化は、精神世界と密接に関係しており、建物の装飾芸術、陶器、木彫品などを通じて自らの信仰や習慣を表現しています。リンポポ州でも他の部族とは異なる伝統を受け継ぐヴェンダ族は、祖先を崇拝すると同時に、白いヘビと水の精霊を敬うことを信仰としています。

ヴェンダ族の伝統文化は、リンポポ州やジンバブエで見られる大規模な囲郭村の中で脈々と受け継がれてきました。ヴェンダとその文化の起源は、9世紀のマプングブェ王国に遡るとされています。初代の王に君臨したシリヤデンガ王は、南部アフリカのソウトパンスバーグ(Soutpansberg)からリンポポ川をまたいで、北はマトポス(Matopos)までの地域を治めていました。しかし王国は1240年に滅亡し、直後にはグレート・ジンバブエ帝国が台頭しました。

ヴェンダ族は、リンポポ川の南に移住した最後のアフリカ人部族のひとつで、現在の南アフリカに移り住み、その美しい地域を「ヴェンダ」(喜びの地という意味)と名付け、定住することを決めました。

ヴェンダ族の歴史のルーツはリンポポの山や谷にあり、先祖たちはマプングブェを中心とした輝かしい文明を築き上げました。ヴェンダ族の伝統に基づく女性の地位はアフリカでは珍しいもので、地域社会で重要な役割を担うように助長されてきました。

また、ヴェンダ族の子供や高齢者にもそれぞれの存在意義があり、日常生活に根付いた祖先への信仰と深い繋がりがあります。子供は天から地上に降りてきたばかりで祖先に近い存在とされ、高齢者においても、程なく死後の世界に赴くという解釈から祖先に近い存在とされています。

ヴェンダの伝統では王は現世に生きる祖先と考えられ、尽くし敬う対象となります。また王は自らの神格を示唆するために独自の言語を操っています。

リンポポ州には、ヴェンダ族が祖先と語り合うための場所とされる数多くの聖地が存在しています。中でもソウトパンスバーグの山々に囲まれたフンドゥジ湖(Lake Fundudzi)は、豊饒の神である白いヘビをはじめとする水の精霊(zwidutwane)が住んでいる場所として、特に尊ばれています。ヴェンダ族の人々は、フンドゥジ湖の精霊と対話するための多くの儀式と伝統を受け継いでいます。ヴェンダ族は水を聖なるものと捉えており、あらゆる水源が聖なるヘビの神と結び付けられています。神話的な部族であるヴェンダ族は、水を聖なるものと捉え、フンドゥジ湖を極めて神聖な場所として敬っているのです。

ヴェンダ族が南アフリカに住んでいる他の部族グループと全く異なる点は、地域社会における芸術の役割にあります。超常的な夢や幻視を通じて精神世界からの呼びかけを受けるアーティストは、自分に与えられた運命を全うするとともに、自らが創造する作品に超自然的エネルギーを注いでいます。そのためアーティストには伝統的な神霊治療師と同様の地位が与えられています。

【旅のヒントと企画情報】

◆問い合わせ先
マショヴヘラ・ロッジ(Mashovhela Lodge)
電話:+27 12 991 6930
Eメール:info@mashovhela.com

レシバ・ウィルダネス(Leshiba Wilderness)
電話:+27 11 483 1841
Eメール:info@leshiba.co.za

◆アクセス
マショヴヘラ・ロッジ/レシバ・ウィルダネスは、ヨハネスブルグから北へ車で6〜7時間ほどの地点に位置しています。N1号線をマカド/ルイス・トリハート(Makhado/Louis Trichardt)方面へ進んでください。そこからの詳細はウェブサイト等でご確認ください。

◆ベストシーズン
ソウトパンスバーグ地方への訪問は春(9〜11月)か秋(4〜5月)がベスト。その他の時期でも霧に煙った渓谷やよく晴れた冬空など、季節に応じた魅力と出会えます。

◆地域周辺
マプングブェ国立公園、聖なるフンドゥジ湖、リボーラ・アート・ルート(Ribolla Art Route)、バオバブ保護区(Baobab Reserve)など、自然や文化に関連した見どころが数多く点在しています。

◆おすすめツアー
ソウトパンスバーグのマショヴヘラ・ロッジでは、アーティスト・ルートや村の訪問、聖地への日帰りツアー、ヴェンダ俗による歌と踊りの夕べなど、ヴェンダ文化全般に触れる体験ツアーを催行しています。レシバ・ウィルダネスではヴェンダ族による神秘的なアーティスト村での暮らしを彷彿とされる滞在が楽しめます。

◆交通手段
ヴェンダ文化との触れ合いを堪能するには、現地でガイドを手配するのがおすすめ。

◆予算
ロッジでの宿泊料金は季節、シャレーの広さ、サービスオプションなどによって異なります。詳細はウェブサイトで確認してください。

◆滞在期間
いずれかのロッジに2泊すれば、日帰りツアーなどを通じてヴェンダ文化の魅力を満喫できます。

◆宿泊施設
マショヴヘラ・ロッジとレシバ・ウィルダネスが利用できます。どちらもマカド(ルイス・トリハート)近くのソウトパンスバーグ・レンジにあります。

◆ショッピング
リボーラ・アート・ルートで販売されている陶器や工芸品など。

◆ご存知ですか?

 

ヴェンダ語はレンバ族が操るラテン文字を使用しています。

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